【初心者向け】ハードフォークって何？

 仮想通貨は「ハードフォーク」によって、２つに分裂することがあります。投資家目線で、「ハードフォークのメリットやデメリットって何？」という疑問にお答えします。

ハードフォークの目的

ハードフォークはどういう目的で行われるのでしょうか？基本的には、ハードフォークは仮想通貨をより良くするために行われます。

スケーラビリティ問題

ハードフォークの多くは、スケーラビリティ問題の解決のために行われます。スケーラビリティ問題とは、仮想通貨の利用者が多くなり、処理速度が遅くなってしまう問題です。

ビットコインでは、ブロックチェーンのブロックサイズが1メガバイト（MB）に制限されています。その結果起きている問題がスケーラビリティ問題である。

 ハードフォークとソフトフォークについて

仮想通貨の改善には「ハードフォーク」だけではなく、「ソフトフォーク」と呼ばれるものがあります。ハードフォークとソフトフォークはどういった違いがあるのでしょうか？

ハードフォフォークとは

ハードフォークとは、仮想通貨の仕様変更により仮想通貨が分裂することです。ハードフォークが実施されると、もともと1つの仮想通貨だったものが別々の価値を持った2種類のコインになります。

例えば、ビットコインとビットコインキャッシュはもともと、ビットコインという同一の仮想通貨でしたが、ハードフォークによってビットコインキャッシュが誕生しました。

ソフトフォークとは

ソフトフォークの特徴として、仕様変更を行うけれども、仕様変更に伴いブロックチェーン自体が、以前使用していたものと互換性が無くなるということはありません。

ハードフォークは仮想通貨の大きな分かれ道と考えられますが、ソフトフォークはその後に与える影響は小さいものと考えられています。

ハードフォークのメリット

ハードフォークによって投資家はどのようなメリットがあるのでしょうか。

仮想通貨の機能向上

スケーラビリティ問題など抱えていた問題を解決することがメリットです。ただし、仮想通貨の価格は機能性が良いからと言って価格が上がるとは限らない点は注意が必要です。例えば、ライトコインはビットコインと比較し処理時間は４分の１で、取引費用や安い等の機能性で優れています。ただし、ライトコインの価格は過去、ビットコインに対し下落傾向です。

新しい仮想通貨が手に入る

ハードフォークは新しく生まれた仮想通貨が手に入ります。ビットコインがハードフォークして、ビットコインキャッシュが手に入りました。

注意点は、仮想通貨を保有するウォレットを管理する仮想通貨取引所が、新しく生まれる仮想通貨に対応している必要があります。

上場株式で事業分割による、スピンオフによって新しく株が手に入ることがありますが、その場合は、スピンオフ前の時価総額とスピンオフ後の時価総額は大きく変化しないケースがほとんどです。

株式のスピンオフと異なり、仮想通貨のハードフォークはハードフォークによって元の仮想通貨が下がることなく、ほぼ確実に利益が得られるチャンスとなっています。

ハードフォークのデメリット

ハードフォークはいいこと尽くめのようですが、デメリットもあります。

信頼性が損なわれるる恐れ

そもそも、仮想通貨の大きな魅力は中央管理者が不在であることです。機能改善とはいえ、特定のマイナーによってシステムが変えられてしまうことは、その仮想通貨に対する不信に繋がります。

取引が停止される

取引所により、ハードフォークの前後に取引や送金が停止されることがあります。頻繁に売買したい人は注意が必要です。

【重要】結論

• 仮想通貨はハードフォークでスケーラビリティ問題を解決し機能が向上することがある。ビットコインコインより機能面で優れた仮想通貨はいくらでもある。ただし、機能性が高い仮想通貨の価格が上がるとは限らないので注意が必要。

• ハードフォークは、実質無料で新しい仮想通貨が手に入ることもある。仮想通貨取引する人は常に情報収集を続けることが大切。